社会理論研究紀要・第1号
森 瑛裕
ハンセン病問題の軌跡と展望 - 差別禁止規定の可能性(1)

 今世紀、21世紀は「人権の世紀」と言われている。これには、二度の世界大戦、冷戦後の各地の紛争、経済開発の優先による地球規模での深刻な環境破壊・環境汚染等により人類に多くの災いをもたらした20世紀の経験を踏まえ、全人類の […]

本文を読む
社会理論研究紀要・第1号
齋藤 聡
共謀罪(テロ等組織犯罪準備罪)をめぐる考察

 2017年6月15日、犯罪を計画段階から処罰する「共謀罪」(犯罪の計画に合意した者を処罰する罪)の趣旨を盛り込んだ「改正組織的犯罪処罰法」(以下、「共謀罪法」と表記)が成立した。「共謀罪」は「犯罪の合意」という人の「内 […]

本文を読む
社会理論研究紀要・第1号
伊藤 純
同和問題と社会政策 - アファーマティブ・アクションが差別を再生産するという議論について

 同和問題をめぐる一般的な定義を示すとなれば、おそらく次のような一文が挙げられることが一般的であろう。  「日本社会の歴史的発展の過程で形成された、身分階層構造に基づく差別により、日本国民の一部が長い間、経済的・社会的・ […]

本文を読む
社会理論研究紀要・第1号
木村 由衣
健康で文化的な最低限度の生活を営む権利と司法審査

 単身で身寄りがなく、重い病気に罹患してしまい、労働に従事することが出来ず、貯金もないという場合、「餓死」という選択しか残されていないのだろうか。日本国憲法25条により保障されている「生存権」(「健康で文化的な最低限度の […]

本文を読む
社会理論研究紀要・第1号
中島 徹
公共空間におけるリベラルな価値の毀損 - 社会政策における自治体業務の転換という視点から

 本稿は、公共空間におけるリベラルな価値の毀損という事態が、地方自治体を主体として進行しつつある原稿を鑑み、本来、自治体とはいかなる形であるべきかをめぐって考察することを目的とする。  公務員制度を制度的に枠づける憲法規 […]

本文を読む