社会理論研究紀要・第3号
森 瑛裕
ハンセン病問題の軌跡と展望 - 差別禁止規定の可能性(3)
2022.09
第2章 国際社会におけるハンセン病 第1節 相対隔離政策と絶対隔離政策の違い ハンセン病は感染症である。つまりは、ある程度の隔離を伴った治療や政策が要求されるということだ。ハンセン病患者を隔離する政策には、「絶対隔離政 […]
齋藤 聡
ロシアによるウクライナ侵攻の諸相
2022.09
1. 「ブダペスト覚書」 1991年のソ連崩壊により、構成諸国はそれぞれに独立を果たした。その中にウクライナもあった。ソ連の軍事戦略上、ヨーロッパ方面に対峙する最前線ウクライナには大規模な軍と核兵器の配備が必要であり、 […]
中島 徹
労働法制の後退 - 「人間らしく働く権利」に関わる新しい課題の分析
2022.09
1. はじめに 日本国憲法27条は、次のように規定している。 憲法27条「すべて国民は、勤労の権利を有し、義務を負ふ。賃金、就業時間、休息その他の勤労条件に関する基準は、法律でこれを定める。児童は、これを酷使してはな […]
青木 佳子
社会的身分という呪縛からの解放
2022.09
憲法という法規範は、国家権力を制約し、国民に人権を保障するために存在している。これは、立憲主義を学ぶ折に、最初に接することになる基本的な概念である。日本国憲法99条の「憲法尊重擁護義務」が、国家権力のみを対象としている […]
林 大介
新型コロナウイルスに起因する差別
2022.09
2020年に拡大した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界規模の流行(パンデミック)は、多様な差別という人権問題を伴う形で猛威を振るった。感染症が差別と結びつくということは既知の事項であり、例えば、2009 […]